ツルシギ

ツルシギ
In Non-breeding plumage at Keoladeo National Park, Bharatpur, Rajasthan, India.
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: チドリ目 Charadriiformes
: シギ科 Scolopacidae
: クサシギ属 Tringa
: ツルシギ T. erythropus
学名
Tringa erythropus
和名
ツルシギ
英名
Spotted Redshank

ツルシギ(鶴鷸、学名:Tringa erythropus)は、チドリ目シギ科に分類される鳥類の一種である。

その名前の由来は、クチバシが赤色であり、ツルを連想させることから。

分布

ユーラシア大陸の寒帯や北極圏で繁殖する。冬季はアフリカ大陸中部、地中海沿岸、中近東、インド、東南アジアに渡って越冬する。

日本には、旅鳥として春と秋の渡りの時期に全国的に渡来する。秋よりも春の渡りの方が渡来数は多い。まれに越冬する個体もある。

形態

体長約30cm。成鳥夏羽は全体にすすけた黒色で、白い羽縁が目立つ。背中央から腰は白い。アイリングは白い。成鳥冬羽は全身灰褐色で、上面に細かい黒褐色斑がある。幼鳥は成鳥冬羽と似ているが、全体に褐色味が強く、体の下面には灰褐色の縦斑と横斑が密にある。

足は赤色。嘴は黒く下嘴の基部は赤色。冬羽では色がやや淡くなる。

  • 夏羽のツルシギ
    夏羽のツルシギ
  • 翼を広げた冬羽のツルシギ
    翼を広げた冬羽のツルシギ
  • 前がツルシギ、後ろはアオアシシギ
    前がツルシギ、後ろはアオアシシギ

生態

非繁殖期には、水田、湿地、河口、干潟などに生息する。繁殖期は湿地、湖沼の周辺、樹木の少ない荒れ地などに生息する。非繁殖期には、小規模の群れを形成する。

食性は動物食で、昆虫類甲殻類、貝類を捕食する。

繁殖形態は卵生。繁殖時期は4月末から6月で、地上に営巣し普通4卵を産む。雌は産卵後まもなく巣を離れ、以後の抱卵、育雛は雄が行う。

人間との関わり

ハス田や干潟などが減少したことから、日本への渡来数は減少している。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ Tringa erythropus (Spotted Redshank) in IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3” (英語). 国際自然保護連合(IUCN). 2015年5月6日閲覧。
  2. ^ “【鳥類】環境省第4次レッドリスト(2012)<分類群順>” (PDF). 環境省 (2012年8月28日). 2012年9月9日閲覧。

参考文献

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、ツルシギに関連するメディアおよびカテゴリがあります。
ウィキスピーシーズにツルシギに関する情報があります。

外部リンク